便秘が長引く3つの理由 - 朝食・食物繊維・食べる量
日本人の食物繊維摂取量は1日平均14g前後で、食事摂取基準2025年版の目標量22gに届いていません。朝食抜きで胃・結腸反射のタイミングを逃すこと、食べる量を減らしすぎることなど便秘が長引く理由と、もち麦や納豆で無理なく補う方法を整理しました。

3日出ていない、出てもすっきりしない。年齢や体質のせいにされやすい症状ですが、実際には毎日の食べ方と生活リズムの積み重ねで起きていることが少なくありません。国民生活基礎調査でも、便秘を訴える人は女性に多く、年齢が上がるほど増えていく傾向が続いています。ここでは食習慣の面から、見直す価値のある3つを取り上げます。
理由1 朝食を抜いて排便のタイミングを逃している
食べ物が胃に入ると大腸に動くよう指令が出る「胃・結腸反射」は、一日のうちで朝食後にもっとも起こりやすいとされています。朝食を抜くとこの合図自体が働きにくく、便意が来るきっかけを失いやすくなります。さらに、便意を感じても時間がない、トイレが混んでいるといった理由で我慢を繰り返すと、便意そのものが弱まっていきます。朝は食欲がないという人でも、まずは何か一口を胃に入れることが出発点になります。
理由2 食物繊維が目標量に届いていない
国民健康・栄養調査によると、日本人の食物繊維摂取量は1日14g前後で推移しています。一方「日本人の食事摂取基準(2025年版)」の目標量は男性30〜64歳で22g以上、18〜29歳で20g以上。日常的に6〜8gほど足りない計算になります。食物繊維には便に水分を含ませて柔らかくする水溶性と、かさを増して腸を刺激する不溶性があり、どちらかに偏りすぎないほうがよいとされています。肉や脂の多い食事が増えて野菜・海藻・豆類が減ると、この両方が同時に落ちやすくなります。
理由3 ダイエットで食べる量そのものを減らしている
見落とされやすいのが、食事量を減らしたこと自体が引き金になっている場合です。便の材料は食べたものなので、摂取量が減れば便のかさも減り、腸を押し出す刺激が弱くなります。極端な糖質制限や置き換え食品中心の食事は、主食から得ていた食物繊維も同時に削ってしまいます。体重を落としたい時期こそ、量を減らすより中身を入れ替える発想が必要になります。
今日から足せる3つの食材
- 白米にもち麦や押麦を1〜2割混ぜる — 炊き方を変えるだけで1食あたりの水溶性食物繊維が増え、献立を組み替える必要がありません。
- ごぼうとさつまいもを常備菜に — ごぼうは不溶性のセルロースと水溶性のイヌリンを両方含み、さつまいものヤラピンは腸の動きを促すと言われています。
- 納豆を朝食に一品 — 不溶性食物繊維に加え、納豆菌が生きたまま腸まで届くとされ、朝に胃を動かす一口としても使えます。
水分は食物繊維とセットで考えます。味噌汁やスープを一杯足すのは、和食の中で無理なく水分を増やせる方法です。
明日の朝、一品だけ変えてみる
3つ全部を同時に始める必要はありません。明日の朝に納豆か味噌汁を一品足す、それが習慣になってから炊飯にもち麦を混ぜる、という順番で十分です。増やすときは少しずつが基本で、一度に食物繊維を増やすとお腹の張りが出て続かなくなりがちです。ただし、数週間以上続く便秘や、血便・急な体重減少をともなう場合は、食事の見直しより先に医療機関で相談してください。この記事は一般的な健康情報であり、診断や治療に代わるものではありません。
関連記事
3 分で読了0 回閲覧逆流性食道炎、夜の胸焼けはコーヒーと炭酸飲料が原因かも
夜になると胸焼けや呑酸に悩まされていませんか。コーヒー・炭酸飲料・脂っこい夜食が下部食道括約筋や胃の中の圧力に与える影響を、日本消化器病学会の最新ガイドラインをもとにわかりやすく解説し、無理なく続けられる具体的な対策までまとめて詳しく紹介します。
4 分で読了0 回閲覧コラーゲンの減少は「加齢のせい」ではなく光老化と糖化
シワやたるみは年齢のせいだと思われがちですが、環境省は光老化を「加齢による自然の老化とは異なり、適切な防御で防ぐことができる」と説明しています。紫外線がコラーゲンを分解する仕組みと、糖化でコラーゲンが硬くなる仕組み、今日からできる具体策をまとめました。
4 分で読了0 回閲覧